「パティシエ エイジ・ニッタ」オーナー・新田英資さんに、にしのみや洋菓子研究会の活動について聞きました。

「パティシエ エイジ・ニッタ」オーナーの新田英資さん
「パティシエ エイジ・ニッタ」オーナー・新田英資さん

西宮市内の洋菓子店が協力して活動

もともと西宮市内の洋菓子店が協力し、お客さまに日頃の感謝の気持ちを伝えるために、「西宮洋菓子園遊会」を毎年10月に開催してきました。私も自分のお店をオープンして以来、毎年参加しています。園遊会が素晴らしいのは、普段はライバルでもある西宮市内の洋菓子店が協力しあって取り組む点。逆に少し残念なのは、参加する洋菓子店スタッフはすべてボランティアの手づくりイベントのために年1回の開催が限界なのと、小さなお店は参加へのハードルが少し高いという点でした。
そこで、年1回の園遊会だけではなく日常的に西宮の洋菓子店同士が交流する場となることをめざし、2011年9月に立ち上がったのがにしのみや洋菓子研究会です。
現在はテーマの異なる様々な取組みを実施しています。イースターの様なお客さまにも参加していただくイベントもあれば、洋菓子素材の生産者を訪問する勉強会もあります。それ以外にも毎回15店舗前後の洋菓子店が集まって月1回のミーティングを実施し、多くのイベントについて検討したり洋菓子に関する情報交換をしています。
「パティシエ エイジ・ニッタ」オーナーの新田英資さん

『西宮=洋菓子の街』のブランド化をめざす

園遊会ではお菓子でフルコースを表現するのですが、何店かが一緒になって1つの皿を作りあげたり、1つのお店が一皿まるごとを担当するパートもあります。園遊会でしかあり得ない有名店同士のコラボレーションや、新作の洋菓子が数多く登場します。おかげさまで毎回ペア100組200名のご招待に、たくさんの応募をいただいています。
この園遊会、実は私たち洋菓子店側にとっては本当に悩ましいイベントでもあるんです。1つの洋菓子を一度に200皿分以上作り、それをほぼ同時に提供するのは並大抵のことではありません。これは温度や状態の変化に敏感な洋菓子製作においては大変厳しい条件なんです。それでも洋菓子店が協力しあいながら園遊会を成功させることで、『西宮=洋菓子の街』というイメージを強力に発信できているのは素晴らしいこと。この力を最大限に活かしながら、さらに多くのお店が参加できるよう発展させていきたいと考えています。
現在、園遊会をこれまで以上に進化させるべく、にしのみや洋菓子研究会のミーティングで話し合いを重ねています。お客さまと私たちが、もっと良い形で関わり合える方法を模索していくつもりです。

西宮では、洋菓子が暮らしに不可欠な存在

私自身、西宮で自分のお店をオープンするまでは、ケーキをはじめとした洋菓子はお祝いごとや誕生日といった「ハレの日」に購入するものだと考えていました。しかし西宮にお店をオープンすると、週に何度も買いに来てくださるお客さまが数多くおられて、「西宮の人は毎日パーティをしているのかな?」と最初は驚きました(笑)。でもすぐに、洋菓子が暮らしと密接に関わり合っているのだと気づいたんです。きっと、子どもの頃から日常的に洋菓子に慣れ親しんでいる方がたくさん住む街なのだ、と。ですから西宮は、男性おひとりで買いに来られる方も多いですよ。
そんな日常的に洋菓子を楽しむお客さまが多いからこそ、お客さまの反応を見ながら試行錯誤し、新しい洋菓子を提案し続けることが求められます。提案をやめたり提案が支持されないと、すぐにお店は営業できなくなる。西宮のお客さまは、本物の審美眼を持っておられます。
にしのみや洋菓子研究会は、これからも今の活動を継続し続けることが最も大切。西宮と洋菓子のつながりを情報発信し続ければ、必ず『西宮=洋菓子の街』というブランドが少しずつですが着実にでき上がっていく。住みたい街として人気ですが、洋菓子が街の人気に貢献する日をめざします。
「パティシエ エイジ・ニッタ」オーナーの新田英資さん
NISHINOMIYA COMMONS編集部
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