子どもの美術館デビューにもぴったり!
「2018イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」開催中

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毎年大人気の絵本原画展です!

世界的に有名な絵本原画の公募展

毎年夏に大谷記念美術館で開催されている「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」。大谷記念美術館の1年間の展示の中でも特に人気が高く、今年も、連日子どもから大人まで、多くの人で賑わっています。
親子で見に来る人も多い(2015年の展覧会)
イタリア・ボローニャで1964年から続く、世界で唯一の子どもの本の国際見本市「ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア」では、毎年絵本原画コンクールが開催されます。世界各地のイラストレーターが応募するこの公募展の入選作を展示するのが「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」です。
この展覧会を日本で最初に始めたのが大谷記念美術館。実際にイタリアを訪れた美術館の職員が「日本でもぜひやりたい」と発案したのがきっかけだったといいます。
当時は、美術館で絵本の原画展を行うということ自体があまりなく、先駆的な取り組みとして注目を集めました。

小さな子ども、美術ファンも楽しめるように

本展の魅力や、今年の見どころなどを大谷記念美術館学芸員の枝松さんにお聞きしました。
「魅力はやはり、世界各国の作品が一度に見られるところ。また、毎年行われている公募展なので、最新の海外の絵本の動向がわかります。既に絵本として発表されているプロの作品も、未発表のものもすべて平等に審査されるコンクールなので、今まで知らなかった作品や作家との新しい出会いを求めて来られる方も多いですね」

本展の特徴の一つが、毎年エントランスに設置される大きなパネル。
枝松さんいわく、入館する前から「これから展覧会楽しむぞ!」という来場者の気持ちをより盛り上げるための演出なのだそうです。
パネルの前で記念写真を撮るのも楽しそうです。
2017年のパネル
2017年のパネル。今年のパネルは来場したときのお楽しみ!
また、地元の子どもたちにとっては、"初めての美術鑑賞は「ボローニャ展」"というケースも多いそうで、小さい子どもの来場者が多い本展ならではの工夫も随所に見られます。
たとえば、作品を展示する位置。子どもの目線でも見やすいように、普段よりも少し低めの位置に絵がかけられています。
子どもにも見やすい配置(2010年の展覧会)
また、小さい子どもが疲れてしまったときに休憩しやすいように、場内にはいつもより椅子を多めに設置してあるそうです。
館内はベビーカーの利用もOKです。
ベビーカーを押して来場する方も多数(2013年の展覧会)
子どもも熱心に鑑賞しています(2017年の展覧会)
とはいえ、「小さい子どもを連れての美術鑑賞はハードルが高い」と感じる人も少なくないでしょう。子どもが騒がないか、飽きてしまわないかなど、心配な点について、枝松さんに聞いてみました。
「本展の会期中は、普段よりもお子さんをつれていらっしゃる方がたくさんいるので、普通の美術展よりもお子さんと一緒に入っていきやすいのではないでしょうか。もちろん、美術館では走ったり、絵に触ったり、大きな声で話したりしてはいけません。特に展示室では、小さいお子さんにもマナーは守っていただかないといけませんが、楽しい絵がたくさんあるので、中に入ると意外に集中して、熱心に絵を見ているお子さんも多いです。また、絵本を読めるコーナーもあるので、原画の展示に集中できない場合は絵本を読みにいくのも良いと思います。実際、入館したらすぐに絵本コーナーに行って、ずっと絵本を読んでいる子もいますね」
絵本コーナー
絵本を読むコーナー(2017年の展覧会)

2018年の見どころは?

2018年の「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」は現在開催中です。今年は25か国77作家の入選作品が展示されています。枝松さんに今年の見どころを聞きました。
「今年は、日本人作家が昨年より多く10名います。全体的には、大胆な絵は少ないですが、考え抜かれた技法を駆使した見応えのある作品が多い印象です」
アンドレヤ・ぺクラール(スロヴェニア)
アンドレヤ・ぺクラール(スロヴェニア)「わたしのお月さま」
佐藤文音(日本)
佐藤文音(日本)「ヘンテコ猫を探しに旅をする、姉弟の話。」
アリレザ・コルドゥズィヤン(イラン)
アリレザ・コルドゥズィヤン(イラン)「玉ねぎの伝説」
また、特別展示も要注目です。
ほかの入選作品はすべて、5枚1組で原画が展示されますが、特別展示1のマヌエル・マルソルの『ドン・フェルミンの伝説』は、全ページの原画が展示されるので、ストーリーを追って楽しむことができます。
特別展示2として展示するクロエ・アルメラの作品には、イラストが動く楽しいしかけも用意されています。
マヌエル・マルソル(スペイン)
マヌエル・マルソル(スペイン)「ドン・フェルミンの伝説」
美術や絵本に精通した人たちに昔から愛されている展覧会であると同時に、毎年たくさんの子どもたちの美術館デビューの場ともなっている本展。ぜひ、家族みんなで、個性豊かな作品たちに会いにいきましょう!

NISHINOMIYA COMMONS編集部
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