2018年10月17日

「見て 触れて 感じて」貝類は自然の"ものさし"〜西宮市貝類館〜

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貝の美しさやおもしろさがわかる!体験型の施設です

西宮市貝類館は、2017年3月にリニューアル

市街地からは少し離れた西宮市の海側、ヨットハーバーの目の前にある西宮市貝類館。
コンクリートとガラスのおしゃれな外観、この建物を手がけたのは世界的に有名な安藤忠雄氏です。

今回はママそらから武中桂が、市民レポーターとして子どもと一緒に貝類館を訪れました。
西宮市貝類館
西宮市貝類館
西宮市貝類館
入り口は、建物の東側にあります
西宮市貝類館は、1999年5月に開館。
2017年3月には、リニューアルしました。
西宮の海辺で見られる貝類から世界各地の貝類まで、約2000種5000点が展示されています。

市街地からは少し離れているものの、目の前にバス停もあり、主要駅から路線バスに乗り換えるとスムーズに来館できます。屋内施設なので、雨の日のお出かけにも最適です。

入口の自動扉をくぐると、目の前には大きなモニュメント。
西宮市貝類館
エントランスでは、世界の貝のモニュメントが お出迎え
目の前にそびえたつ美しい貝のモニュメントには、思わず見とれてしまいます。
モニュメントの前に飾られている大きな貝、小さな貝は、すべてさわることができます。
西宮市貝類館
小さな貝を手のひら一杯にすくい上げると、一つ一つ観察したくなりますね
「西宮市の自然」「西宮市の海辺」にはじまり、「貝の起源と進化」「貝の分類」「貝と人の暮らし」「世界の陸産貝」まで、展示は全16のブースに分かれています。
入場時にいただけるパンフレットと照らし合わせながら鑑賞すると、よりわかりやすくなります。

館内は段差もなく、通路も広めにとられているので、ベビーカーや車椅子でも安心して楽しめます。
また、広くてきれいなお手洗いがあるのもうれしいところ。
1階には車いすの方でも利用できるトイレがあり、ベビーキープ、おむつ交換台も備えています。
西宮市貝類館
段差もなく、広めに取られた通路
大きなパネル展示、水槽展示、ショーケースの中の標本展示、再現展示など、複数の展示方法が組み合わせられている一つ一つのブース。
大人も子どももついつい見入ってしまいます。
西宮市貝類館
子どもも大人も、同じ目線で楽しむことができるのがいいですね
西宮市貝類館
目の前に、こんなにたくさん整列された貝が並ぶと感激してしまいます

「見て 触れて 感じて」子どもと楽しむ貝類館

鑑賞だけでも十分楽しむことができるのですが、さらなる「お楽しみ」を欲しがるのが子ども。
「見る」に続いて、「触れる」「感じる」楽しみ方を紹介します。
西宮市貝類館
浜辺の砂地の中から貝探し
西宮市貝類館
貝が入った万華鏡
西宮市貝類館
ホラ貝吹き体験
西宮市貝類館
いろんな種類のカタツムリを観察できます
我が家の息子(小3)も、アレにコレにと大忙し。

小1の夏に飼育していたカタツムリを思い出し......
「僕が飼っていたのも、クチベニマイマイだったよね!」と、発見。

さらには、
「え!? カタツムリが、こんにゃく食べてる!」
「え!? カタツムリって貝の仲間なの!?」
「え!? ナメクジも貝の仲間なの?????!」
など、カタツムリのブースだけでも、あっという間に数十分が経過。
あれもやりたい! これもやりたい! じっくり観察もしたい!
と、とても時間が足りません。

ホラ貝吹きも練習を重ね、上手に吹くことができたので、「ホラ吹き認定書」をいただくことができました。
西宮市貝類館
認定証、もらったよ!
夏にビーチに出かけても、つい「海」「泳ぐこと」に夢中になってしまい、「貝」を拾ったりすることは後回しになりがち。
ここでは、季節を問わずじっくりと貝に触れて感じることができます。
西宮市貝類館
子ども向けの図書コーナーもあるので、すぐに調べることができますよ!

第20回特別展 南方熊楠貝類コレクション展

さて、西宮市貝類館では、毎年この秋の時期に「特別展」が開催されます。
第20回目を迎える今年は、10月18日(水)〜11月20日(火)の約1ヶ月間、「南方熊楠貝類コレクション展」が開かれます。

個人的には民俗学、植物学のイメージが強い南方熊楠ですが、博物学者としても世界的に有名です。
本特別展では、南方熊楠記念館(和歌山県白浜町)の協力のもと、西宮市貝類館において南方熊楠が収集した貝類 398種類2077点全てが展示紹介されます。
この展示は南方熊楠記念館でも常設ではなく、今回を逃すと、次はいつどこで見ることができるかわからない、とても貴重な機会です。
西宮市貝類館
「南方熊楠貝類コレクション展」のチラシ
ちなみに、開催期間中、10月27日(土)には関連事業として、西宮浜公民館にて「貝類館セミナー」も開催されます。
貴重な機会ですので、ご興味のある方はぜひご参加ください。

貝類館セミナー

高田学芸員に聞く貝の魅力、「南方熊楠展」への想い

西宮市貝類館 高田良二学芸員にお話を伺いました。

「私は、神戸市舞子の出身です。綺麗な海が目の前に広がり、幼少期より浜に落ちている貝殻をおもちゃにして遊んでいました。ある日、両親に貝の図鑑を与えられたことで『世界にはこんなに綺麗な貝があるんだ!』とますます興味を持つようになり、小学生の頃には夏休みの宿題には必ず貝の標本を作って賞を取り、中学生になると神戸市教育委員会主催の生物作品展に貝類標本を出展して賞を取り......。私の関心は次第に舞子の海だけではおさまらなくなりました。大学でも貝の調査を行いましたね」
西宮市貝類館
西宮市貝類館学芸員の高田良二さん
高田さんは、今回の第20回特別展には、例年と違った思い入れがあると言います。

「この展示の企画には、私自身、とってもワクワクしています。実は、南方熊楠が貝の採集をしていたことさえ、あまり知られていないことなのです。きっかけは2017年、『貝類の標本が木箱30ケース分あるので、同定して欲しい』と、南方熊楠記念館からの依頼を受けたことです。私自身、熊楠の植物標本については知っていましたが、貝の収蔵があることはまったく知りませんでしたので、思いがけない嬉しい依頼でした。ただ依頼を受けたときにもまさかこんなに多くのコレクションが綺麗に残っているとは思わず(笑)、作業を進めながら、その量と美しさには終始圧倒されっぱなしでしたね」

今回の特別展では、高田さんが精査した総数398種類 2077点の標本を展示します。
南方熊楠の貝類コレクションは、普段はどこにも展示されていないので、またとない特別な機会です。貝類標本以外にも、南方熊楠ゆかりの筆やルーペ、自筆の標本ラベル、当時の百科事典に当たる「動物綱目」を全ページにわたり自ら書き写した写本など、大変貴重な品々を一挙に公開します。

「この展示を、西宮市をはじめ、阪神間の多くの市民のみなさまにご覧いただきたいと思い、今回の特別展を企画しました。ぜひ、この機会にご家族みなさまで、西宮市貝類館へお越しください」

また、子どもたちへのメッセージもいただきました。
「貝類館に来て、『見て 触れて 感じて』を体験することで、私が貝に魅せられたように、貝に興味を持ってくれるといいな、と思います。
貝の研究はまだまだ未開の扉が多く、今なお『新発見』の連続です。
未来を担うみなさんの手で、どんどん『貝の不思議』を追求してくれると嬉しいですね」

貝類は自然のものさし

西宮市は、海、山、川など豊かな自然があり、様々な生き物がいます。
特に貝類は、少しの自然環境の変化にも影響を受けることから、自然の「ものさし」とも言われているそうです。

西宮市貝類館のように貝ばかりを展示した博物館は、世界的にも非常に珍しいとのこと。
「見て 触れて 感じて」
子どもたちが貝類に興味を持つことで、自然を大切にしようという気持ちを育むことができたらいいですよね。

西宮市貝類館ホームページや公式facebookページなどには、イベント案内も随時掲載されます。
イベント情報などチェックしながら、お散歩がてら、ドライブがてら、お出かけになってみてくださいね。
西宮市貝類館
ヨットで世界一周を果たした海洋冒険家・堀江謙一氏の「マーメイド4世号」の展示もあります
西宮市貝類館
来場記念に貝のプレゼントもありますよ

西宮市貝類館

ママそら
ママそら
「ソーシャルメディア・ラジオ・リアルイベント」の3つを軸に、育児支援・就業支援を行う団体として2012年に設立。現在、北海道から沖縄まで11の支部を展開中。
行政とも就業支援を行うなど活動の場を広げている。代表の奥田絵美は西宮在住。
NISHINOMIYA COMMONS編集部
ママそらレポーター 武中桂
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